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“自分”を壊すか”世界”を壊すか。二極化した世界を生きた女性の話

何もかもが嫌になって、眼に映る世界が歪んで見える。何事も否定的に捉えたり、希望や期待を自分で殺す。誰しもが経験するであろう、果てなき憂鬱な時間。

自分は一体何者なのか、答えの出ない堅苦しい疑問が頭から離れない。エゴと真摯に向き合う時、狂ったような衝動に襲われることもある。

自分が自分であり続ける。

簡単な様に見えて、それは物凄く難しい。何者にも染まることなく、世界と自分を溶け合わせる。自分を大切にし過ぎれば周りを壊してしまい、周りを大切にし過ぎれば自分を壊してしまう。塩梅が難しい。

人はどうしても両極端に考えてしまう。バランス良く生きられる人は実は少ないし、上手くエゴを出せる人間は魅力的だ。少なからず自分はそう思う。

虚無になりたい自分とALTER EGO

度重なるトラブルと精神的な疲れが重なり、死んで楽になりたいと考えた時期があった。怒りも悲しみも、喜びも幸せも。何も感じなければ楽なのに。心が荒み切り、全てどうでも良いと感じてしまう自分がそこに居た。

何も感情がない”虚無”が良い。何も生まれることはなくても、何も悲観する事もない。疲れ切った自分は、存在することすら嫌悪感を感じてました。流れる時間が重く、ギシギシと身体を押しつぶす感覚。完全に自我が崩壊していたと思います。

義務感の様な感情に縋りつき、面白そうなアプリを探してる時、”ALTER EGO”という少々変わったゲームを見つけた。

気だるそうにこちらを見つめる女性、画面には意味深な文字の羅列。

私ってなに?

答えも出ず、悶々とする様な言葉が山ほど降り注ぐスクリーンショット。思わず圧倒された。wifiなんて気にせずに電車の中でダウンロード。通信制限なんて気にしてる場合じゃない。

心のどこかで何かを期待するように、けだるく画面を見つめる自分が居た。

自問自答しなければ人は変われない

ゲームの内容としては”言葉”を中心に展開されるクリッカーゲームであり、システムに際立ったモノがあるとは言えませんでした。それでもALTER EGOという作品にのめり込んだのは、普遍的な存在である”言葉”の使い方がうまかったからです。

数々の小説の言葉を引用しながら繰り出される言葉一つ一つが、自分の心情を深くえぐるように刺さります。製作者がどれだけ熟考し、悩みながら今作を作り上げたんだろう。途方もない思考の果てに完成したのかなと想像できる”深み”が魅力的でした。基本無料ゲ―ムとは相性が死ぬほど悪いと分かりつつも、作りたいから作ったという想いが画面を通じて伝わる素敵なゲームです。

自己診断をしながら自己を見つめなおし、内省を促すことをコンセプトにしてるのだと思う。率直な感想は面白いけどウケないだろうなぁと思ってしまった。いかんせんゲームデザインが洗練され過ぎて、軽く遊ぼうにも敷居が高い。

ALTER EGOを遊んでいて、人生においてシンプルで簡単な格言を貰うことが出来ました。ものすごく当たり前だけど、いつも見失いがちになる大切な言葉。

私が望めば、私は私のままで居られる ALTEER EGO エスの言葉より引用

人はどうしても2極化した世界を創造してしまう。意識とは無関係に、自分で自分を苦しめる世界を作り出してしまう生き物だと思うんです。

  • 世界の為に自分を壊す
  • 自分の為に世界を壊す

過剰ともいえるこの行為。ゲームを始める前の自分と全く同じだったんです。自分の欲求を大切にしたい気持ちと、堅苦しい規律やルールの狭間での葛藤。誰しもが悩み、傷つき、壊れていく。ALTER EGOでも同じ現象が起きてました。

目の前の少女も自分と同じように悩み、傷つき、壊れていく。その痛々しい姿と自分がピタリと重なる。絶望に打ちひしがれ、希望を捨てたくなる気持ちになりました。

でも、どこか諦めきれない。答えの出ない問いの先にこそ、自分の求めてた答えがあるはずだと思うんです。ゲームの世界ですが、自分と同じ境遇の女性と対峙して、どうにかしてあげたいと奮闘する自分がいました。

物語の終盤、主人公である”エス”が先ほどの言葉をポロっと溢すんです。そこで初めて僕は気づきました。

”このゲームの主人公は自分だったんだ”

常に自分がどうありたいかを自分自身に問い続ければ、世界は自分の思うように変化していく。誰しもが違う世界を生きていて、全く同じ価値観を持ってる人はいない。結局は自分次第で世界の見え方は変わる。

こんな当たり前のことも見失うことがある。思わず言葉を失い呆然としていると、ゲームの画面が消える。その時に映っていたのは紛れもない自分でした。エスという女性を救いたい一心で遊んでいたのに、結局は自分自身だったと思うと笑っちゃいましたね。

世界の見え方は割と簡単に変えれる

ALTER EGOは日本語で”他我”という意味を持ってます。平たく言えば”もう一人の自分”って意味合いです。自分に眠る他我を”エス”と言う主人公に当てはめることで、自分を見つめなおし内省を促す。ゲームデザインが優れ過ぎ(笑)

鬱々として死にそうになりながらもALTER EGOに辿りついた事は、なにか運命じみたものを感じました。いや…考えすぎかな。

ここで学んだ教訓は一つ。

”自分が望めば、自分は自分のままで居られる”

無理に自分を殺して何かに染まる必要なんてないし、無理に周りを壊す必要もない。自分が自分であるためにどうするべきか真剣に考え、問いを続ければ答えはそのうち見えてくる。世界は変えれなくても、世界の見え方は変えることが出来る。

ゲームに心を救われたなんて大袈裟かも知れませんが、自分らしく前を向けるようになった今作には本当に感謝です。製作者の皆様に心よりお礼を申し上げます。

何か人生に行き詰まりを感じるあなた。

もしかしたら今作があなたの人生において、何かヒントを与えてくれるかも知れません。興味の湧いた方は是非とも遊んで頂けたらと思います。

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