500円でもゲームを楽しく遊べることを証明するブログ

“特定の人を傷つける”為のゲームが何故人気になったのか?

あなたは何のためにゲームをプレイするだろうか?

  • ストレス発散のために楽しく遊ぶ
  • 全国のプレイヤーに負けないように技術を求める
  • 感動を得るためにストーリーに入り込む

誰しもが自分なりの価値観を持って遊ぶからこそ、人の心に刺さるのがゲームだと僕は思ってます。

でも、ここには大前提が存在します。

多くの人はポジティブな印象でゲームを評価する

当たり前っちゃ当たり前です(笑)

  • つまらない
  • イライラする
  • 不愉快

誰がこんなゲームを愛すると言うのでしょう。

ゲームに対してポジティブで前向きな印象を持つからこそ、”遊びたい”というフィードバックを受けるんです。

これは普遍的なものであり、人間の本能的な反応とも言える気がします。

“不快”に感じるゲームを進んでやろうとはしませんよね?(笑)

イライラするゲームは煙たがられる

「このゲーム遊んでてイライラするんだよね~まじで面白いからオススメ(笑)」

なんて言わないですよね?(笑)

理不尽な難易度や難解な操作のゲームであれば、多くの人から敬遠されるでしょう。

取っつきやすくて分かりやすいゲームの方が、手に取りやすいのは明確。

では、なんでそのようなゲームが愛されるのか?

僕はとある作品に出会えたおかげで、考察するきっかけをもらえました。

特定の誰かを傷つける為のゲーム”getting over it”

今回注目したゲームはgetting over it(ゲッティングオーバーイット)通称”ツボ男”です。

このゲームはツボに入ったおっさんがハンマーを使って山を登るゲームです。

精神崩壊を起こしそうになるほど意味不明ですね。

何故かこのツボ男はリリースされてから、ものすごい勢いで遊ばれております(笑)

ちなみに僕もプレイ済みでレビューも書いてるので、宜しければ下の記事をご覧ください。

Steamトップクラスのバカゲーを友人から貰ったのでレビュー書きました(笑)

まぁ見ての通り、知っての通り。

遊べば嫌と言うほどに。

ツボ男はイライラするゲームです(笑)

  • ハンマー使った難解な操作方法や挙動
  • 1ミスで最初からになる圧倒的な理不尽さ
  • 見た目(笑)

何を取ってもトップクラスのストレッサーであり、”特定の人を傷つける”と言うコンセプトに忠実に作られてます(笑)

そしてここからが本題。

どうしてこんなにイライラするゲームが人気になったのか?

遊んでても8割が不快な部分で構成されてる今作が、何故多くのプレイヤーに遊ばれてきたのか?

僕は素朴な疑問を感じざる得ませんでした。

考えても見てください。

あなたはストレスを感じるために、わざわざゲームを遊びますか?(笑)

そんな為にゲームを遊びませんよね。

今作は自他共に認めるどころか、制作側のコンセプト通りです。

イライラするんです。

特定の誰かを、傷つける為を見事に再現しております(笑)

では。

何故傷つけられてもプレイする人が多いのか疑問に思いませんか?

楽しむためにゲームを遊ぶはずなのに、イライラするだけのゲームを遊ぶ理由はないはず。

一体どんな理由や背景があって人気が出たのか、僕は考えてみる事にしました。

ツボ男は期待通りのゲームだった

多くの人がゲーム=面白いモノと捉えます。

自分で言うのも何ですが、それはそうでしょう(笑)

面白いに限らず、何かしら”ポジティブ”な印象を持つからこそゲームを遊ぶはずです。

誰も”イライラする”事を期待して遊んでる人は居ないと思うんです。

少なからずそう考える人は稀有だし、少数派の意見として取られます。

 

その点getting over itはコンセプトとして”傷つける”を堂々と宣言してます。

つまり”ストレス”を与えると明確にしており、今作は面白いなんて一言も言ってません(笑)

すると私たちの”大前提”が大きく音を立てて崩れます。

「このゲームは”イライラ”するゲームなんだなぁ〜」

っと私たちは思い始めるんです。

期待と評価のズレが総評を決める

人間が総評を決める時に大きな要因になるのが”評価”です。

その時に感じた想いを元にして、結局はどうなのかを判断してます。

身震いするほど感動したなら良いモノだし、眠たくなるほどつまらなければ悪いモノ。

物凄く単純に考えるとこうなるはずです。

これが”評価”にあたる部分の話。

総評に大きな影響を与える”期待”

それとは別に絡んでくるのが、あなたの脳に浮かんだ”期待”の部分です。

  • このゲームはPVを見る限り面白いに違いないだろう
  • このジャンルは初心者に優しくないから難しいだろう
  • ナンバリングタイトルは最初から遊んでる人しかストーリーが追えないだろう

あなたはゲームを選ぶ際に何かしらを判断材料とし、期待をするはずです。

  • カッコ良さそう
  • 面白そう
  • やり込めそう
  • 感動しそう
  • 友達と遊べそう

なんでも良いんです。

直感で選んだとしても何かしらに”期待”をすることで、人間の意欲は湧くものだと僕は思ってます。

評価-期待=総評

あなたが遊んだ時に感じた想いから、期待値を引くことで最終的な評価が決まるはずです。

目の前に甘くて美味しそうなジュースがあったとして、飲んでみたら意外と酸っぱかったらどう思いますか?

きっと”まずい”というジャッジを下すと思います。

コレは最初の期待値を大きく下回ったからです。

 

めちゃくちゃゲテモノでも、食べてみたら意外と悪くないなってケースだと逆になります。

この場合だと評価が低くても、期待値が最低なので結果的に”おいしい”になります。

期待値が低ければあなたが下す判定基準も低くなるはずなんです。

gettig over itは期待値がマイナスである

今作はコンセプトから銘打ってあるように”人を傷つける”ゲームです。

もちろんこれはマイナスに作用するので、はなから期待なんてしませんよね(笑)

つまりは”面白さに期待しない”ことに繋がります。

イライラして当たり前というイメージを持つことにより、ある種”期待通り”の感情が芽生えます。

「これはこういうモノ(笑)」

と言うジャッジが脳内で下されるので、期待値という面ではネガティブな印象を受けにくくなります。

ちょっとした喜びが何倍にも膨れ上がる

マイナスのイメージが先行すると、ちょっとしたポジティブなフィードバックで大きな喜びを感じるようになります。

  • 躓いていた場所がすんなり通れるようになった
  • ちょっとしたコツやテクニックが出来るようになった
  • なんとなく動きがイメージできるようになった

どのゲームでも経験するであろう上達のステップで、半端じゃないくらいの達成感を味わえるんです(笑)

これは元々の期待値が低く、イライラが蓄積されてるからこそ起こる現象だと思います。

全く期待してなかった宝くじで5000円が当たればめちゃくちゃ嬉しいですよね?(笑)

逆に1等の当たる確率がめちゃくちゃ高いのに5000円が当たっても、まぁ嬉しいっちゃ嬉しいくらいにランクが下がりませんか?

現実に感じた評価だけでは、人間の総評としての評価を決定することはできません。

色々な要素を加味して、補正が掛かった状態での評価しか付けれないんです。

マイナスのデザインが秀逸

ここまで読んで下さった方ならば分かる通り、getting over itは”マイナス要素”の使い方がめちゃくちゃ上手いんです(笑)

落としてから持ち上げられれば、誰だって気持ちよくなるはずです。

絶望を感じた後に光が見えれば、誰だって神々しさを感じるはずなんです。

ですが、それだけで今作の人気が爆発した訳ではないと僕は思ってます。

だったら他のゲームだって人気が出てもおかしくないからです。

カギとなる部分は”失敗”にあると狙いを付けました。

失敗の美学!”ミスした時こそ面白いのピーク”

面白い研究があって、ゲームをしてる時に感じる興奮のピークは”失敗”なんです(笑)

「んなアホな(笑)」

っと思いたくなる気持ちも分かりますが、よ~く思い返して下さい。

神経をすり減らすようなギリギリの戦いで、あと一歩まで追い込んで負けてしまった時。

あなたはとても興奮してませんか?

緊張感が高まり集中してるシーンだからこそ、ミスした時の落差は激しくなります。

その分だけ私たちは”カタルシス”を感じることが出来るんです。

カタルシスとは舞台の上の出来事(特に悲劇)を見ることによってひきおこされる情緒の経験が、日ごろ心の中に鬱積(うっせき)している同種の情緒を解放し、それにより快感を得ること wikiより引用

カンタンに言うと今作の悲惨なミスは快感を呼ぶんです(笑)

見るよりも経験した方が効果は高いかもしれませんが、現実世界での大きな失敗は自信の喪失などのダメージを負います。

ところがゲームならどうでしょう?

ダメージを受けたところでケガをするわけでもありません。

ほぼノーリスクで悲惨な経験をすることが出来ます。

失敗を笑いに変える

僕が一番getting over itで優れてると感じる点が”失敗することの面白さ”です。

通常、イライラして何回も最初からやり直すことになれば嫌気が差します。

「うわぁ~ないわぁ~もうやめよ(笑)」

っとなってもおかしくありません。

逆に前向きにスタートできる方が稀でしょう。

 

gettig over itは”失敗を前提”にしてるのでミスすることが当たり前。

何回も何回もミスして進むのが当たり前なんです。

これって凄いことでゲームデザインとしてかなり優れてると思うんです。

極端に言ってしまうと成功と失敗を両方楽しめるからです(笑)

成功すれば「よっしゃ!やっと抜けた(泣)」となります。

失敗すれば「ふぁっく!くそが!次こそは抜けてやる(泣)」となります。

もちろんイライラします(笑)

何かを達成しようとする建設的な行為のストレスは良いストレスであり、自己成長に繋がります。

一見すると”誰かを傷つける”という名の通りイライラの溜まるゲームでしょう。

でもその中には”面白い”と感じる要素も多々あり、非常に興味深いゲームだと僕は思いました。

 

getting over itは多くの人に愛され(?)YouTubeなどで実況プレイも多く挙がってます。

実際にそれらのプレイを見て、彼らの失敗をケラケラ笑うだけでも充分楽しめると思います(笑)

カタルシスなんて大層な言葉を使ってますが、終盤での1ミスで最初からになってしまう悲惨な事故は、なんとも言えない感情を引き起こすことでしょう。

なんとなく今作が人気になった理由が分かった気がします。

失敗は面白い、だからgetting over itは面白い

結論から言えば”失敗”することは、意外と面白いことなんじゃないかなぁと思うんです。

あんまり良い印象を持つこともなく、畏怖や怒りの対象になりがちですがホントは違う。

失敗を愛し、前向きに取り込むことが一番楽しいことなのではと感じるのです。

今作はとても人生において重要なことを僕に教えてくれました。

”失敗は面白い”

これだけでも僕には大きな収穫になりました。

そしてgetting over itが愛される理由もここにあるのかもしれません。

今作を未プレイの方や知らない方。

パソコンかスマホがあれば遊ぶことが出来る作品なので、名前だけでも覚えて欲しい。

あわよくば実際に遊んで欲しい。

”特定の人傷つける”という力強いコンセプトは唯一無二だと僕は思う。

寂しいので質問やコメントはお気軽に~(笑)

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